2012年4月12日木曜日

「普賢延命菩薩像」とオキシトシン

今年140周年を迎える東京国立博物館では、特別展「ボストン美術館 日本の至宝」を、
前回のブログで紹介しました「博物館でお花見を」展と同時開催中です。

こちらの特別展は、6月10日(日)まで、東京国立博物館内の平成館での開催です。

今回特別な感慨を持って”出会った”のは、平安時代、12世紀中頃の傑作
「普賢延命菩薩像」でした。

この、「ひとびとの病を取り払い、寿命を延ばす」菩薩さまは、3つの頭を持つ
白い象に乗り、絹本の軸装の沈んだ色彩の中から、ふわーっと白く浮き出て
いらっしゃいます。

フェノロサや岡倉天心が、当時廃仏毀釈で二束三文で売りに出された仏教美術の
価値を認め、散逸を不防ぐことが契機になったというこのコレクションの展示の
導入部に掲げられている一点です。

とてもありがたい気持ちになり、何度も観に戻ってから、最後に手を合わせて来ました。

「ひとびとの病を取り払い、寿命を延ばすことに励みなさい」と、今展の場を借りて
私にも伝えにいらしてくださったのに違いないですね。

ちなみに、他の人の幸せを自分の喜びとして感じると、最近”幸福のホルモン”として
よく取り上げられる、「オキシトシン」というホルモンが出るそうです。

ここに描かれた菩薩さまは何となく艶っぽく、オキシトシンを発散されているような気が・・・。

また、展示作品の中の等伯や蕭白の屏風絵の2作品からは、闊達な筆致から
画家という生き方の、態度、修練と、

「拘泥から解き放て!自分を」という啓示を受けました。

東京国立博物館と、この展覧会との詳しい情報は、
http://www.tnm.jp/ でお確かめくださいませ。



l※豆知識「オキシトシン」について:
オキシトシンは、射乳や出産時の子宮収縮に関与するホルモンとして知られていましたが、社会や他人との協調性を促したり、授乳時にお母さん側に生じるホルモン、つまり

「他の人の為にはたらき、助けることによって自分が幸福を感じる時に出るホルモン」

であるとして、取り上げられる機会が最近増えています。

また、マッサージなどの際にもこのホルモンが増えるという説もあります。



じんじんのやさしいマッサージや手技で、しあわせな気持ちになって下さい。



はり・きゅう治療院 じんじん

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