2013年7月31日水曜日

熱中症対策にはちょっと”甘しょっぱい”水を!

熱中症対策の飲み物が”甘しょっぱい”わけをお話しましょう。

熱中症対策として薦められている飲み物や、スポーツドリンクをちょっと”甘しょっぱい”と感じることでしょう。

これは、身体の中に水分を取り込むメカニズムを上手に活用しているためです。

塩分と糖分の両方を同時に摂る方が、より効率よく塩分、糖分、そして水分を身体に吸収させることができるのです。

更に詳しく説明しますと、私たちの小腸の頂端膜や腎臓の上皮細胞を通るグルコース(<糖分>と考えてください)の輸送は、二次的に活性化されるナトリウム-グルコース共輸送体タンパクが司っており、そこから身体全体にエネルギーや電解質、そして水分が吸収されるのです。

ナトリウムイオン共輸送体のつくるNa+の電気化学的勾配によって供給されるエネルギーを利用して、グルコースの細胞内濃度を高められるのです。
暑熱環境下で汗をたくさんかいている時には、水分補給は大変重要となります。

1リットルの水分を汗で失うごとに、およそ直腸温は0.3度、心拍出量は1分間当たり1リットル、心拍数は1分間当たり8拍上昇すると言われています。

体温が上昇したときには、皮膚血流の増加と発汗によって熱を外に逃がし、体温を一定に保つ機能が備わっています。

しかし、発汗が続いて多くの水分と電解質を失った場合には、血液性状の変化や血漿量(血液中の水分の量)の減少が起こり、この体温調節機能がうまく働かなくなります。
その結果、熱中症のうち症状が最も重篤な熱射病が起こる危険が高まってしまいます。

水温は5~15度で0.2%程度の食塩と4~8%程度の糖分を含んだものが適当とされています。

ご自分で熱中症対策の飲み物を作られる際には、この割合をご参考になさって下さいませ。

※糖分が多すぎると、逆に身体への吸収が遅くなることがあるようですのでご注意くださいね。

(実際に、ブドウ糖だけ、あるいはナトリウムだけの溶液より、それら両方を含んだ溶液の方が水分の吸収が速いことが実験で明らかになっています。
また、単糖であるブドウ糖に比べて、同じ糖質量であれば重合した(マルト)デキストリンの溶液では浸透圧が低くなるため水分吸収が速まりますし、ショ糖の溶液あるいはブドウ糖と果糖の混合溶液ではブドウ糖以外の糖の影響により水分吸収はさらに速まることも報告されています。)

また、猛暑がぶり返す予報が出ていますね。

熱中症対策にはちょっと”甘しょっぱい”水を飲んで、この夏を元気に過ごしましょう!




はり・きゅう治療院 じんじん

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