2015年10月20日火曜日

2015年のノーベル物理学賞は美しい基礎研究。「ニュートリノ振動の発見により、ニュートリノに質量があることを示したこと」

2015年のノーベル物理学賞は、東京大学宇宙線研究所長の梶田隆章博士と、カナダ・クイーンズ大学のアーサー・マクドナルド博士が受賞されましたね。

 受賞テーマは、「ニュートリノ振動の発見により、ニュートリノに質量があることを示したこと」。

 梶田隆章博士は受賞後、2008年に他界してしまわれた戸塚洋二教授(66歳で逝去)と2002年に同賞を受賞された小柴昌俊博士の業績を先ずコメントされたことが印象的でした。

 こういう本当に”真当”で美しい基礎研究、純粋科学の分野に、もっと潤沢な研究費を国から注いで欲しいです...「事業仕分け」で外したりせず。

以下、下記3つのサイトから記事を繋いで分かりやすく概説を試みますね。

 梶田博士らのグループの観測対象は、「大気ニュートリノ」。
大気に、宇宙線(=太陽や、宇宙の彼方から飛んできたエネルギーの高い粒子)が衝突したときに生じ、地上に降り注ぎ、1秒間に100兆個ものニュートリノが、人の身体を突き抜けています。
電気を帯びていないため、ほかの粒子とくっついて物質をつくることはなく、自由に空間を飛び交っているのです。
電気的にニュートラル(中性)なことは、名前の由来にもなっています。

 3種類のニュートリノは飛行中に別の種類に変身することが分かりました。これが、「ニュートリノ振動」。
この変化を繰り返す様子を「振動」と呼んでいるのであって、ニュートリノ自体が空間を揺れながら進むとかいうわけではない。 これはニュートリノの種類によって質量が違っていなければ説明できない現象。

 それまで「ゼロ」とされていたニュートリノの質量があることを示した、大発見だったのです。

・・・あ”ー、なんて美しい研究なのでしょう(感涙)...私はポエティックな印象を得て、スーパーカミオカンデの雛形が示す青い光に、宮沢賢治の詩を思い浮かべます・・・。
わたし(たち)に遠く遥かな視線を与えてくれる研究と研究者の方々に、感謝です(T▽T)。

身体を含め、あらゆるものに関わっていく発見ですので、UPさせていただきました。


日本科学未来館
http://blog.miraikan.jst.go.jp/topics/20151009post-637.html
スーパーカミオカンデHP
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/physics/t2k.html
ニュートリノ振動
http://homepage2.nifty.com/eman/elementary/neutrino_osc.html

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